この記事では、「IMATって何?」という方に向けてその全体像を解説していきます。
この記事を読めばIMATとは何か、どうすればイタリアの国立大学の医学部に留学できるのか分かります。
IMATとは?
IMATとは、International Medical Admission Testの略で、イタリアの国公立大学が英語で開講する学位取得コースMedicine and Surgeryの共通入学試験の通称です。IMATはイタリア大学省とCambridge Assessment Admissions Testingが運営・実施しています。
このIMATはマーク形式の筆記試験で、面接やエッセイなどが課されません。日本でいう共通テストのようなイメージです。
現在は、13の国公立の大学が英語で学べる医学の学位取得コースを設置しています。英語で開講されるMedicine and Surgeryは、インターナショナルメディカルコースとも呼ばれていますが、イタリア語で開講される同コースと同じレベルで、留学生のみならず、国際的な活動を目指すイタリア人学生も多数学んでいます。
IMATの形式
セクション1:
論理的思考 10問
一般常識 12問(2019年から導入)
セクション2:
生物 18問
セクション3:
化学 12問
セクション4:
物理・数学 8問
IMATは全ての質問が選択式で、1問あたり5つある選択肢から「正しいもの」を1つ解答します。100分60問90点満点のテストで、論理的思考・一般常識、生物、化学、物理・数学という4セクションに分かれて問題が出題されます。1問毎に正解の場合は1.5点、不正解の場合は-0.4点、未解答の場合は0点と設定されているので、誤答すると点数がマイナスされてしまいます。
IMATのスコア(90点満点)
論理的思考・一般常識、生物、化学、
物理・数学の各セクションを合計して算出されます。
・正解の場合は1.5点
・不正解の場合は-0.4点(マイナス)
・未解答の場合は0点
合格点は55-20点ほどと大学によって差があり、かなり低いことからもIMATの難易度の高さが分かります。
要求される知識は、分野に偏りがありますが日本で受験する場合と同じくらいです。
また制限時間がとにかく短いのでスピードも大切です。実験考察や読解問題がなく、マーク試験なので問題の難易度としてはそこまで高くありませんが、、。知識を英語でしっかりと覚えていれば大体は答えられる、という程度です。生物の配点が高いので文系の生徒や理系でも物化選択の人は苦労するかもしれません。
いつ、どこで、どうしたら受けられるのか
いつ
IMATは毎年9月10日頃に、世界中に置かれる会場で同時刻に実施されます。
どこで
また日本で受験できないので、他の国で試験を受けることになります。2021年度に設置された会場は、以下の通りでした。
- アゼルバイジャン
- ブラジル
- カナダ
- キプロス
- 中国(北京)
- フランス
- ドイツ
- スイス
- スペイン
- ギリシャ
- 香港
- インド
- イスラエル
- イタリア
- パキスタン
- ポーランド
- トルコ
- サウジアラビア
- UAE
- イギリス
- アメリカ
試験会場は事前に受験登録をする際に、自分で選ぶことになります。日本からだと北京や香港が近いですが、イギリスやイタリアで受ける人も多いようです。
どうしたら
IMATを受験するための手順は少し複雑です。
大きく分けると2つ、ビザを取ることとIMATの受験登録が必要なのですが少し手間なので、別の記事で詳しく書きます。いずれも7月頃に完了する必要があります。
まとめ
この記事では、IMATの概要について説明しました。詳しい試験の内容や対策方法は、別の記事にまとめますので気になった方はチェックしてみてください。