この記事では、IMATでの点の取り方、対策法の概要をまとめます。
IMATの受験を考えてるけど難しそうで不安、、、
なにを勉強すればいいのかわからない、、といった方の助けになれば嬉しいです。
各教科ごとの難易度や出題傾向は別の記事にまとめたので、そちらを確認してください。
まずは合格点を確認しよう
IMATは共通試験なのでどの国公立大学でも同じ問題ですが、大学の人気度によって合格点はさまざまです。
毎年ばらつきはありますが例年、合格点は一番高い大学で50点、一番低い大学で30点程度となっています。
IMATでは半分の点数を取ればほとんどの場合合格できるので、それを理解した上で対策していくと気持ちが楽だと思います。
またイタリアの国公立大学は日本の大学のように実質一校にしか出願できません。なので過去問を通じて自分が何点ぐらい取れるのかを考慮に入れて、出願する必要があります。
過去問の閲覧方法とおすすめの活用方法は他の記事にまとめました。
IMATの問題は難しいのか?
全体
IMATでは問題の半分ぐらいに正解すれば合格できます。これを踏まえた上で次は、問題自体の難易度について解説していきます。
まずIMATは100分で60問なので、1問あたり100秒で解いていかなければいけない目安です。これがなかなか厳しいです。
現実的には時間のかかりそうな問題は飛ばしてすぐに解けそうな問題から解いていき、点数を集めるということになるでしょう。
ですので英語のリーディングの力を上げて、英文を少しでも早く読めるようになる必要があります。
英文の読解能力自体が問われるのは最初の「論理的思考」の部分だけですが、IMATでは全ての教科が英語で出題されるので、リーディング力を上げておくことは「論理的思考」の問題だけでなく全体のスピードアップに繋がるでしょう。
IMATに合格するための英語力の目安はIELTS7.5、Toeflで100点くらいのスコアを取れるのが理想です。
(もちろん生物や化学で高得点を取れればIMATに関してはいいのですがIMATに合格してもその後の学校生活は英語になるので、高いに越したことはないです。)
次にIMATは4セクションに分かれておりそれぞれ解きやすさが違うので、ここからは各セクション(教科)に分けて難易度を解説していきます。
セクション1:
論理的思考 10問
一般常識 12問(2019年から導入)
セクション2:
生物 18問
セクション3:
化学 12問
セクション4:
物理・数学 8問
セクション1 英語の読解問題
論理的思考は普通の英語の読解問題なのですが、クセがあるので慣れるのに少し時間がかかります。英文自体はそこまで難しくないので、日本で英語を学んでいる高校生でも普通に解けると思います。
論理的思考のセクションではこれを早く解けるようにすることと、たまに難しい日常単語(アナグマ、みたいな)が出てくるのでわからない単語が出てきても文意を予測できるようにすることがポイントです。
一般常識の問題は、本当に雑多な問題が出題されます。配点が大きいくせに世界史から時事や政治まで色々なので、対策が難しいです。ここの対策に時間を費やしてもコスパが良くないので知ってたらラッキー、という気持ちで臨むといいと思います。日本で普通に教育を受けた人であれば三分の一くらいはなんとなく、正解できるのではないでしょうか。
知っていたら即答できる感じの問題ばかりなので時間はそこまでかかりません。
セクション2 生物
生物は、日本のように実験考察問題や複雑なグラフの読み取り問題が出ないのでその点では取り組みやすいです。
普通に日本の高校で習う理系生物の知識があれば、大体は答えられます。(英語に変換しないといけませんが)
ここがIMATを受験する上でいちばん求められる知識のレベルの高いセクションだと思いますが、そうはいっても日本の大学受験ぐらいの知識量ぐらいのイメージです。
また出題傾向に偏りがあり、遺伝や人間の体内環境、細胞に関する分野の問題が頻出です。やはり医学に関連の深い分野がよく出るイメージです。
ただ日本の高校では習わない内容が出題されたり、意外と細かい知識問題が出題されたりするので、必要な知識をしっかりと英語で覚えていくことがポイントです。
この生物の専門用語を英語で覚えなおしていくという作業が、いちばん骨が折れました、、
このセクションはいちばん配点が大きいですし勉強していないと答えられないので、差がつきやすいと思います。
とにかくしっかり知識と単語を覚えて、即答できる問題を増やすのが大切です。
セクション3 化学
化学は日本の大学受験の問題より簡単です。小問が連続している感じが共通テストとちょっと似ています。
理論化学から有機化学まで満遍なく出題されますが、そんなに難しい理論の計算問題などは出題されません。
無機と有機の知識がいるので、高校などで全範囲やっていないとなかなか難しいです。
問題は簡単でも知識を理解している必要がある問題ばかりなので、高校化学の範囲をしっかり学習しておくことが前提になります。
覚えないといけない単語は生物に比べると少ないですし、問題もそこまで難しくないのでここでしっかり点を取ることがポイントです。
セクション4 物理・数学
物理と数学はあわせて8問しか出ず配点が低いですし、問題も簡単です。
単語を覚えるくらいで特に対策は必要ないと思います。
例年数学5問で物理が3問です。僕は物理は高校で選択していなかったので捨てていました。
とても簡単らしいので選択していなくても自分で勉強するのもありです。
数学は一応数学2の図形と方程式ぐらいまで勉強していれば困ることはないはずです。めちゃくちゃ簡単なので。
おわりに
セクション1:
論理的思考 10問
一般常識 12問(2019年から導入)
セクション2:
生物 18問
セクション3:
化学 12問
セクション4:
物理・数学 8問
この記事では、IMATの難易度を解説しました。セクションごとの詳しい傾向と対策法は、別の記事にまとめます。
セクション1 英語 | できればできるほどいい |
セクション2 生物 | 日本の大学受験くらいの知識量、英語で単語を覚えるのが大変 |
セクション3 化学 | 日本の大学受験くらいの知識量、無機有機ばかり、問題は簡単 |
セクション4 物理数学 | めちゃくちゃ簡単、全員満点 |
英語で問題を解くというのは思ったより負担で、勉強も時間がかかると思います。それでも合格点は50%ぐらいなので、おそらく体感よりも合格は簡単なはずです。
日本で教育を受けていれば数学や物理のセクションは問題ないですし、単語さえ覚えればIMATはエッセイや面接がないので、日本人で英語が得意でなくても、イタリアの国公立大学の医学部には十分合格可能だと僕は思っています。
勉強法や手続きに関しても随時情報を更新していくので、このサイトが、少しでも留学したいという人の助けになれば幸いです。
もっと詳しく知りたい方はMedSchoolItalyなどのサイトを確認するのをおすすめします。